夏休みが終わって、学校が再開すれば、特に9月以降、感染が急激に拡大する恐れがあることから、特に慢性病などのハイリスクの人が重症化して、死亡するのを防ぐ対策が重要になっています。
全国のおよそ4800の医療機関から毎週、国立感染症研究所に報告されるインフルエンザの患者の数は、今月9日までの1週間に4630人と前の週と比べておよそ2000人増えました。国立感染症研究所によりますと、検査結果などから、報告されている患者のほとんどが新型インフルエンザとみられ、これを基に全国の医療機関を受診した新型インフルエンザの患者を推計すると、この1週間で6万人になるということです。
このグラフは、今年4月以降のインフルエンザの発生状況を示したもので。4月から5月頃にかけては、通常の季節性のインフルエンザがほとんどを占めていました。この頃、発生は下がっていたことを示しています。
例年ですと、真夏の8月に報告される患者は、減るのが普通ですが、今年の8月は、新型インフルエンザの患者が増えているために、冬場の12月に発生する患者の数と同じレベルに達しています。この調査では1つの医療機関あたりの平均の患者の数が1人を超えると全国的な流行に入ったとされますが、今回の報告では0.99人と、すでに、今月9日の時点で、流行の目前まで迫っていることがわかりました。
医療機関あたりの平均の患者数を都道府県別にみてみますと▽先週、国内で初めて死者が出た沖縄県が最も多く、20.4人、次いで▽奈良県の1.9人、▽大阪府の1.8人、▽東京都の1.7人などとなっています。