妊娠中絶に対する安易な考え方は、多くの若者の間でさまざまな心の問題を生んでいます。「仕事を続けたいから今は子供はいらない。」「彼と一緒にいたいから今は中絶する。」など、無責任な考え方で人工妊娠中絶手術を受ける女性が増えてきています。もちろん責任は男性側にもあります。妊娠はひとりではできません。
妊娠中絶は、生きようとしている小さな命を破棄することです。育てることができないのに産んでしまって、どうすることもできないために殺害したりする事件もありますが、中絶は母体にも少なからず負担をかけることになることは覚えておいてください。仕事をしている。学校がある。人それぞれ生活の基盤というものがあります。最近の手術は日帰り入院で簡単に終わるような宣伝がされていますが、手術自体は短時間で終わったとしても体調は簡単には回復しません。
中絶手術後そのまま会社や学校に行けるぐらい回復する人もいますが、貧血やめまいなど軽度の体調不良を感じることもあります。また、体調が完全に回復したとしても、自分の心の中で「自分の子供を堕胎した。」という事実を変えることができないので、その自己嫌悪や罪悪感から精神的なダメージを抱えたまま生活を送ることになります。
妊娠中絶手術したときのパートナーとは別の人と結婚し、新たに子供を授かったときに後悔は簡単には消し去ることはできません。手術してしまうことは簡単です。しかし、手術にはそれなりのリスクが伴うことを覚悟しておかなければなりません。